聾者(耳の聞こえない人)の家族に唯一の健常者と3人の聾者(兄、母、父)との物語です。

エミリア・ジョーンズが演じる家族唯一の健常者ルビーは日本での高校3年生…卒業後の進路について考える頃です。
ボストン南部の港町で早朝から父と兄と共に漁船に乗り船舶無線や他の漁師との会話を聾者と健常者との間で通訳をしています。
漁船では大きな声で歌ったりしていて歌うことが好きだけど他の家族は耳が聴こえないので歌を歌っていることなど全く知らないでいました。
コーラスのクラスで歌が上手いことを見出されポプュラー音楽の名門校の受験を考え始めますが…という状況になります。
年齢的に恋、将来、家族のことが気になる上にイロイロと迷いの出る時期です。
ルビーの思い、家族各人の思いがすれ違ったり一致したりという家族の物語、そしてルビーの青春物語になってます。
それぞれのシーンが丁寧に撮影されていて、それでいて物語が停滞したり無駄な映画作成者の独りよがりな長回しシーンなどもなく淡々と時が経過していきます。
以前、日本手話を数年に渡り習っていたこともあってアメリカの手話、ASL (American Sign Lamguage) と似ているところも少しはあるんだなぁ…などとも思いました。
表現が口話と比較して手話の方が直截的なところも日本語と英語で共通してるんだな…とALSなど何も分からないけど伝わってきました。
ルビー役のエミリア・ジョーンズは本当に歌が上手い!
場面ごとの歌の歌い分けが見事!
耳の聴こえない聾者が歌が上手いことを理解していく様子を描くのが上手い!

ファミリー映画としてとても良いです…是非音の良い映画館か自宅であれば良いスピーカーで観るのをお勧めします。