望月三起也氏が原作の大人気漫画、ワイルド7
の映画化です。
大人気…とは言っても…1969年からの連載開始なので…大人気だった…と言った方が正確でしょうか。
試写会の抽選に申し込んだら運良く当たったのでワーナー・ブラザーズの試写室で観てきました。
いやぁ…試写室…思ったよりも小さいけど音響は同じサイズの小型映画館よりも良いように思いました。
音に癖がなく低音から高音までバランスが良いです。
一部の映画館では低音に妙に味付けがしてあったりして映画を観ていて気になることがあるけど…流石映画配給会社の試写室ですね。
試写会といっても映画が始まる前に、映画でスタントを担当していた方と当日配られていたフリーペーパーを作っている方でのトークショーがありました。
映画撮影時のエピソードやスタントでの苦労など、舞台裏もチラリと覗くことが出来たみたいな気分で楽しかったです。
さて…映画の内容はというと漫画版のワイルド7時代の前にあたる時期の話という感じです。
主演の瑛太さん…漫画を読み込んだな…という感じです。
バイクに乗るときの腕の感じが望月三起也氏の絵そのままという感じでした。
曲がり始めは極端なリーンイン、曲がり始めると極端なリーンアウト…という漫画のなかそのままのライディングフォームもきちんと再現されているし、漫画の中のクールな感じも伝わってきていました。
他の役者の方々もそれぞれの役どころをきちんと抑えた演技で良かったです。
残念なのは肝心のアクションシーン。
バイクを引きで全体を写すシーンが多くスピード感があまり出てません。
同じバイクが出てくる映画だと トルク
や ミッション:インポッシブル2
の方がバイクのスピード感が伝わってきて、観ていて「おぉぉぉぉ!!」という感じになります。
バイク好きにとってはバイクがキレイに見えるアングルでのシーンが少なかったのも不満になるように思います。
もっとバイクが好きだぁ!という思いが伝わってくるシーンがあると良かったですね。
せっかく空港や建物内での狭い空間でのバイクシーンもあるのだから、上手く壁を使ってとか…もあって良かったと思います。
救いは冒頭のトレーラーとバイク7台のシーンです。
ここはカッコ良かった。
実際に撮影すると大変なシーンが多いのは分かるのですが、実際にバイクの運転をしない人には安全運転?と思わせてしまうような感じだったのと、超法規的警察官というよりも暴力団の息のかかった暴走族のような感じに描かれてしまっていたのが残念でした。
もっと…超法規的な部分が言葉ではなくて映像から伝わってくる演出があると良いのにな…というのは欲張りでしょうか?
ま…σ(^^) の期待が大きかったのかな?
漫画を読んでいると「あぁ…」と漫画のポーズを思い出しながら観ることの出来る楽しい映画ですね。
でも…一般的には…う~んアクションに思い切ったつもりが空回りして観客に届いていない映画になってしまった感じです。
漫画版ワイルド7
のファンだったら楽しめるんじゃないでしょうか…。