前科者 (2022)
あまり注目を浴びることの無い保護司が主人公の映画です…が、映画の題名にあるように真の主人公は殺人によって懲役刑を受けたことのある男性です。

有村架純がカワイイとかキレイでは無く素朴で実直な保護司を演じています。
普段の顔つき、笑顔などが他の多くの作品で見る事のできるカワイイ・キレイというのとは違っていて、しかも自然なので役者さんなんだなぁ…。
保護司は無休なので生活の糧としてコンビニエンスストアで働いています。
担当している人の中には職場を休みがちな人もいますし、真面目に勤務を続け雇用者からよい印象を持たれている人もいます。
目立つアクションはありませんが作中では殺人事件の現場が表現されていてショッキングなシーンもあります。
警察、弁護士、保護司の犯罪者にたいする立場の違い、役所の福祉課との関連など自分が経験して無い場合には馴染みのない場合も多そうな事がスッと頭に入ってきます。
日本の福祉制度について詳しくは語ることはありませんが、各立場における役割についてはザックリと理解できるように作られています。
日本の映画でよく感じる事のある、無意味なカットやシーンがこの映画にもあるように思いました。
もう少し上映時間が短いと良いと感じました。

保護司の仕事、犯罪者の更生について本を読む事なく知ることの出来る貴重な映画だと思います。