シェイクスピアのロミオとジュリエットをアイデアの元にして1950年代のニューヨークにを舞台としたストーリーにしたミュージカルを映画化した作品です。

マンハッタン島の西側にあたるリンカーン地域の再開発が進行する中、ヨーロッパから移民、そしてプエルトリコからの移民の間での対立とその狭間に立たされる恋人同士が描かれています。
ロミオとジュリエットのストーリーは家柄の違いということでなく所属するグループの違いであればドコにでもありうる話という事がモトモトのミュージカルのポイントだったのではないかと思います。
この映画では、ヨーロッパからの移民者、ぷからの移民者のどちらもが、彼らが移住する前の住人から見ると同じ移民者と括られるという視点や、同じ移民者の中でも他と対立するのではなく平穏に暮らしている人から見ると暴力的な対立者は迷惑な存在となっていることがチラリと描かれていました。
スティーブンス・スピルバーグ監督は声高に主張はしないものの、事がうまく運ばないからと暴れたりヤケになったりすることに反対しているというのが伝わってくる映画でした。

鮮やかな色合いで映像は現代的なのに色調が1950年代を感じさせる絶妙な色調がキレイに映えていました。
街の風景、ダンス、そして音楽を堪能するには映画館で観るのがお勧めです。